「生物は重力が進化させた」のか…?

 ご無沙汰しております。インフルエンザA型に久しぶりにかかり、39.5℃まで自分の体温が上がったあたりで少し興奮していました。

 さて、最近はいろいろな作業や勉強の休憩時間に本を読むようにしています。ゆっくりと読み進めているのであまり量は読めていません。

 今回ご紹介する本は、少し古い本です。

amzn.asia

 

 この本は近所の古本屋の閉店セールの時にタイトルのインパクトに惹かれて購入したものですが、私自身に生物学の素養がなく、買って帰ってきてから果たして読んで理解できるのかしらと不安になりながら読んだ本です。(なので、誤解や誤った記述をしてしまうことがあるかもしれません。なるべくそうならないようにしますが、もし明らかな誤りがあればご指摘いただけると幸いです)

新しい視点で進化論を見つめなおす

 地球上には多くの種の動物があふれています。部屋にはネコが丸くなり、イヌは外を駆け回り、空を見上げればトリが飛び、地面の上には多くの虫たちが這いまわっています。地上のみならず、海や川にはそれはそれは多くの魚や海獣たちが生きています。「なぜ、こんなにもたくさんの種類のいきものがいるのか?」という疑問には、「それぞれがそれぞれの生存のために進化してきたから」と考えてしまいます。では、『進化』とは何か?いかにして起ったのか?

 その疑問に対して、「生体力学」―つまり、我々ヒトをはじめとした生物につねにかけられている重力を中心とした力学対応―によって解決策を用意しよう、としているのが本書の題材です。

自然淘汰・突然変異 vs 用不用説

 この本の中では、大きく分けて二つの説を紹介し、筆者による実験などによって検証しています。一つは、ダーウィンらによってとなえられた「自然淘汰説(自然選択説)」と「突然変異」による進化論と、そこから発展した「総合進化論」について。もう一つは、ラマルクによってとなえられた「用不用説」についてです。

 この二つの違いは、よくキリンの首の長さが引き合いに出されています。

ダーウィニズム - Wikipedia

ネオダーウィニズム - Wikipedia

用不用説 - Wikipedia

 

生物学

 読了しましたが、どことなく科学という感じがしない本ではありました。生物学に詳しい方いらっしゃったら解説していただけたら幸いです。高校程度の内容でも、生物学を少しかじってみようかとも思います。

「タイム・マシン」 SFの魁,H.G.ウェルズ

 最近、本を読む余裕を何とかこうにかして作っています。隙間の時間を使って最近読んでいた本が、「タイム・マシン」です。

 

 

タイムマシン (角川文庫)

タイムマシン (角川文庫)

 

 

 表題作の「タイム・マシン」は、そのタイトルの通り、時間旅行が題材となっています。しかし、そこに描かれるのは我々の夢をかなえてくれるような機械ではありません。

 タイムマシンを発明したある男(作品中では時間旅行者-タイムトラヴェラー-)が80万年未来の世界を訪れそこで冒険をする、というのがあらすじなのですが、そこに描かれる未来人の姿は、ウェルズが予測した人類のなれの果て。

 エロイと呼ばれる富裕層の子孫たちと、モーロックと呼ばれる労働者階級の人々の子孫たち。あまりに進歩した文明は安定してそれから衰退してゆく。彼が見た未来人の姿は、退化した人類の姿であった。

 私が読んだのは橋本槇矩氏によって翻訳がされたものですが、これが非常に読みやすい。普段読書をしないよ、というような方々にもお勧めできます。

 ぜひぜひ、ご一読ください。

「何様ですか?」

タイトルに惹かれて購入

 いつ買ったのかは覚えていませんが、挑発的なタイトルに心動かされて衝動買いしてしまったのがこの本です。

  中学時代に義父から性的暴行を受けた女子高生・平林美和は、義父に殴り殺された弟”ユウちゃん”を内面化し、その囁きに従って ”ファイナルプラン”と名づけられた大量殺人計画を遂行しようとする。一方、倉持穂乃果は意識が高く社交的で、自らの日常や読んだ本の感想をブログに書き続けていた。そんな倉持を嘲笑しながら着々と計画を進める平林であったが、その先には思いがけない事態が――。

  主人公の平林美和は、クールでニヒリストな女子高生です。彼女は大量殺人を計画するのですが、その中で彼女がこだわるのが「美しさ」。この「美」はこの作品中一つのテーマになっているように思います。

 そもそも、と美和は思う。犯罪者は美しくなければならない。どれだけ世間の耳目を集める犯罪を遂行しても、捕まった犯人の容姿がパッとしなければ物笑いの種になるだけだ。

その点、美和の容貌は申し分ない。生々しさを感じさせない妖精的な美しさ。どんな犯罪を犯してもサマになるはず。

 登場人物の一人、倉持穂乃果が女子アナになりたいと知ると、

二十六歳くらいを境に女はガクンと老けるということだ。しかも何故か「女子アナ」にその傾向が顕著だ。

 また、過去の回想に於いては

…どうしてあんな男に執着するのか。(中略)母が義父をかばい、義父に肩入れしているのはおそらく、女として自分を見てくれる男は義父が最後だと自覚しているからだろう。つくづく年は取りたくない。

 彼女が17歳という年齢で事件を起こすことにしたのも、

十七歳が犯罪者としてさまになるギリギリの年齢だから

 

 ともかく、このようにして計画を進めていく美和ですが、はたして彼女の計画はうまくいくのか…?

 というところで、僕のようなひねくれた読者は「どんでん返し」を期待してしまいます。それも、「夢オチ」や「Deus ex Machina」のようなものではない、もっと意表を突くような…

 

 結論を先に書いてしまうと、少なくとも僕の想像を大きく超えた強烈な「オチ」が待っていました。最も強烈な悪意を持つのは誰なのかということを考えさせられ、「世の中って生きにくいなあ」なんてのんきに思ってしまったりする私でしたとさ。

2日経ってしまいましたが…

本番を終えて

 今回から正規団員として参加させていただいている「アルス・ブラスアンサンブル」の第9回定期演奏会が2月4日に川口総合文化センター・リリアで開催されました。

 

ARS Brass Ensemble – アルス・ブラスアンサンブル

 

 この団体は2005年に、東京近郊の大学出身の金管楽器奏者有志により結成されたアマチュア金管アンサンブル団体ですが、メンバー同士とても厚い信頼関係で結ばれており、また各個人の技量の高さも特筆すべき点でしょう。

 演奏会そのものには第7回からエキストラとして参加させていただいておりますが、毎回毎回の練習、本番ごとにとても勉強になることばかりです。そして自分の力量不足を痛感する…次回の本番の練習までには、恥ずかしくない程度には腕を磨きたいものでございます。

音楽漬けの一日

 今日は一日中音楽に没頭することができました。今私が取り組んでいる曲について(覚書程度に)紹介したいと思います。

八重奏曲(I. Stravinsky)

 『火の鳥』『春の祭典』『ペトルーシュカ』などのバレエ音楽で知られるストラヴィンスキーが1922年から1923年にかけて作曲した作品です。この曲は、フルートとクラリネット、それから2本のファゴット、2本のトランペット、2本のトロンボーンのために書かれました。この不思議な編成は、作曲者が夢の中でこの編成による演奏を聞いたことに由来するんだとか。夢に見たものをそのまま作品にしてしまうあたり、さすがといわざるを得ないですね。ほかに、夢で見た編成でつくられてしまった曲だと、シュトックハウゼンの『ヘリコプター弦楽四重奏曲』なんかもあるようです。

 この曲のプログラム・ノートへのリンクです。

https://www.google.co.jp/url?sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=web&cd=2&cad=rja&uact=8&ved=0ahUKEwjqia--_OfRAhWGspQKHSmhDf8QFgglMAE&url=https%3A%2F%2Fwww.carnegiehall.org%2Fch%2Fpopups%2Fprogramnotes.aspx%3Fid%3D17179869393%26pn%3D17179869392&usg=AFQjCNFWw8H9uykjVvIWhVoAxu5C0Dbg5w&sig2=R580zgXP_A93PkGTC2Svcw

 …そのうち和訳に挑戦してみたいと思います。

 

交響曲第6番(P. I. Tschaikowsky)

 筑波大学管弦楽団OB/OGを中心に開催されるスプリングコンサートに向けた練習でした。

 プロの演奏家をお呼びしてレッスンしていただいたのですが、ちょっとした意識の変化だけでもとても演奏しやすくなったり、よりふさわしい表現ができるようになったりした、とても充実した時間でした。

 もしよろしければ足を運んでみてください。

 

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はじめまして

 いつか始めてみたいと思っていたので、始めることにしました。飽き性なのでいつまで続くかわかりませんが、ゆるゆる続けていきたいと思います。

京大オケ定演

 さて、昨日は京都大学管弦楽団の第200回定期演奏会を聞きに行きました。(チケットの手配をしてくれたAくん、本当にありがとう!)

 ・大学祝典序曲ハ短調 (J. Brahms, Op.80)

 ・交響曲第2番ハ短調「復活」(G. Mahler)

という、なんともこってりとしたプログラムで、前の晩は楽しみでなかなか寝付けなかったほどでした。恥ずかしながら、どちらの曲も直接生で聴くのは人生初の経験だったのでとてもワクワクしていました。

 で、演奏の感想を素人なりに思ったまま書きつづってみたいと思います。

大学祝典序曲

 とてもスッキリとまとまっていて、安定感もある演奏でした。みんな楽しそうに演奏していて(ヴィオラにほとんど踊ってるような人もいたなあ…)、彼らが本当に音楽が好きなんだということがひしひしと伝わってきました。金管セクションが少しだけ大人しいような印象を受け、交響曲はどうなるのかと少し不安になりましたが…そんな不安はすぐに打ち消されました。

交響曲第2番

 出だしから迫力が違う。さすが京大オケ。

 第1楽章の後にかなり長い休止を置いたのは作曲者の指示を守るためだったのかなあ、なんて。

 自分がトランペットを少し吹いているのもあって、ほとんどトランペットの方を注目していたのだけれど、バランス感が抜群に良かった印象を受けました。

 金管セクション全体で、物足りないわけではないし、かといってオーケストラをぶち壊すような爆音を吹き散らすわけでもない。10本のトランペットそれぞれが自分の役割をきちんと正確に、緻密に楽しんでいたように見えました。いいなあ。楽しそう。

全体を通して

 大満足の演奏会でした。あれで2500円は安いかも…。幸せな時間でした。